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七飯淡水実験所概要

CEO

七飯淡水実験所は、北海道大学の北方生物圏フィールド科学センター 水圏ステーションに所属する施設です。本施設は、「魚類の人工増殖および繁殖保護に関する学理とその応用の研究および教育」を目的とし、サケマス類12種18系統、キンギョやコイなどのコイ目魚類を飼育しております。これらの魚種は、主に水産科学院の教育・研究に利用されるとともに、内外の大学の研究、水族館などの展示にも供されております。また、水産科学院との共同研究のもと、チョウザメ類の飼育・繁殖、育種研究なども試みております。さらには、魚病、魚類飼料などの研究、ロガー装着試験などの開発研究にも協力し、斯学の発展に尽くしております。

本施設は、昭和16年に北海道大学水産学部の前身である函館高等水産学校での養魚実習のために民有地を購入したことに始まります。以来74年間にわたり、文部省令、大学設置基準39条に定められた「養殖施設」として魚類の増養殖に関する教育および研究に貢献してまいりました。この間には、昭和24年の水産学部の発足、昭和41年の実験所の官制施行と定員の配置があり、また、平成7年の大学院重点化に対する協力講座としての参画、平成14年の北方生物圏フィールド科学センターへの移行、平成18年の水産学部COEへの参画など、時代の荒波に対応してまいりました。

実験所内には、昭和34年から昭和51年にかけて敷地内に教育研究のための施設が整備されましたが、その後、近年にいたるまで建物の大きな整備はなく、老朽化が進んでまいりました。また平成21年には、集中豪雨による河川水の流入停止によりサケマス類の親魚に壊滅的な打撃を受けました。当時の佐伯浩総長により、新しい実験池の予算がつき平成23年度に16基の円形水槽が完成し、本年(平成26年度)、悲願であった飼育と研究施設の全面改修が成し遂げられました。

本実験所は、定員としては教員1名、技術職員1名の北大としては最小の施設であります。しかし74 年間での教育・研究への貢献は、他の数多くの北大施設に劣る物ではないと自負しております。そして、新しい飼育、教育と研究のための施設ができたことにより、これまで以上に教員と研究をサポートすることが出来るようになりました。自前での実習を含む教育、独自の発想で進める研究も求められていますが、学内共同利用施設としての当実験所の役割は、「使ってもらってなんぼのもの」と考えております。教育研究に使用したい魚の供給に対応するのみならず、新しい魚種の飼育や、飼育方法の開発、魚の野外観察など、ご相談に応じて出来る限りの対応をして行きたいと考えております。皆様からのご利用をお待ち申し上げております。

北海道大学七飯淡水実験所
所長 山羽悦郎

バナースペース

北海道大学七飯淡水実験所

〒041-1105
北海道亀田郡七飯町桜町2丁目9-1

TEL 0138-65-2344
FAX 0138-65-2239